中小企業から大企業に転職して困った事3点
私が今の会社に転職してちょうど10年になります。
若かった私、特に深くは考えず「とにかく大規模な案件に携わりたい!」との一心で飛び込んだ形です。
振り返ってみると当時の選択は正しかったと思うものの、転職当初は前職の会社とかなりのギャップがあり、困りました。
そんな私が経験した困ったことを3つ、ご紹介してみたいと思います。
なおご参考までに、前職と現職の違いを簡単にまとめておきます。
前職 | 現職 | |
---|---|---|
売上規模 | 数百億 業界100位以内? |
数千億 業界10位以内 |
社員数 | 数百人 | 数千人 |
給与 | ー | 年収+150万円位 (転職当時) |
その1 稟議フローが複雑
とにかく稟議フローが煩雑です。
前職では目の前に座っている部長一人にOKをもらえば提示できた見積書でも、
課長→部長→総務部長→営業本部長→事業部長
というように、複数レイヤーの上長にOKをもわらないと提示できなかったりします。
また案件規模にもよりますが、大規模案件になると「全社リスクチェック会議」のような会議体への府議が必要だったりします。
その案件を提案・受注することで会社的なリスクが無いかどうかを審査するわけです。
転職当初は
- なんでこんなにフローが煩雑なのだろうか・・・
- こっちはさっさと見積を出したいのに!
とあれこれ不満を抱えていましたが、今となってはその理由はよく分かります。
- 危ない案件はみんなで判断しよう
- 後々何か問題が発生したら、みんなで解決しよう(そのための事前合意)
という事で、結局はサラリーマンとしての自分自身を守る事につもつながるのですよね。
その2 分業が徹底されている
これは困ったことというより、困惑したことの一つです。
一例としてOA管理。
前職の職場のメンバーの中で、私はある程度PCに詳しい方だったため、
- 上司や先輩の新規端末のセッティングやデータ移行
- 部署内のファイルサーバの管理(定期バックアップやリカバリなど)
- 携帯の端末管理
などをやらされていたわけです。
これ、経験のある方にはお分かりになると思いますが、通常の自分の業務(営業)を行いながら対応するのって結構大変で、時間を取られてしまうわけです。
年に一度のデバイスの棚卸の時期等は、本当に自分の業務が一週間程ストップしました。
一方で現職は、社員数が多いため、OA管理や庶務的な運営を行うための専門部署があります。
専任の彼らがそれら全てを対応してくれるため、私は自分の業務に専念できています。
その3 関わる関係者が多い
これが一番困ったことです。
前職時代は、基本的には以下のようなことを全て一人でこなしていました。
- 中小企業の社長や上位役職者に電話でアポを取る
- 訪問して製品・サービスを紹介する
- 芽がありそうであれば、プレゼン(正式提案)をする
- 契約を取り交わす
- モノを発注する
- モノが納品されたら、設置・セットアップする
- 検収処理をし、請求書を発行する
- 入金されたことを確認する
「ちゃんとお金が入金される所までが営業の仕事」と教育され、毎月月末前後はナニワ金融道ばりにお客様に確認をして入金をお願いしていました。
一方で現職は、ある程度分業が徹底されているため、案件を取りに行くにしても複数の関係者が手伝ってくれます。
- アポを取る:マーケティング部門
- 訪問して製品・サービスを紹介する:プリセールス担当
- 芽がありそうであれば、プレゼン(正式提案)をする:営業担当(上司を含む)
- 契約を取り交わす:営業担当
- モノを発注する:購買部門
- モノが納品されたら、設置・セットアップする:開発部門(エンジニア)
- 検収処理をし、請求書を発行する:営業アシスタント
- 入金されたことを確認する:財務部門
一見「楽でいい!営業に集中できそう!」とも思えるのですが、実際には彼らに動いてもらうための調整がかなり大変です。
自分がするわけではないので、要員を探し、仕事をお願いし、期待通りに動いてもらわないといけません。
「自分自身がやってしまった方が速い」と思う部分もたまにはありますが、案件規模が大きすぎて自分ひとりでは全く回らないのです。
特に相手は人間ですので「気持ちよく動いてもらわないといけない」点が最も気を遣います。
私、じつはここで大失敗をしていたのですが、ここはまた次の機会に記事にしてみたいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
総じて、今の会社に転職したことは良かったと思っていますが、転職当初は色々と困る事も多いのではないかと思います。
中小企業から大企業への転職を考えている方へ、少しでも参考になれば幸いです。
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