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文系がAI(人工知能)を理解するためにおすすめの本6+3選
あなたはこのシンプルな問いに正確に答えることはできますか?
AI商材を取り扱う営業マンでない限り深くまで理解する必要はありませんが、お客様との会話についていけるかどうかは、営業マンとして重要なポイント。
正しい理解を身につけ、まずはビジネスの場で会話についていくことを目指しましょう。
記事を書いた人
元営業という経歴を活かしながら、金融・製造・流通業のお客様を中心にAI活用コンサルや定着支援・人材育成の支援をしたり、講演や執筆活動など幅広く活動しています。
ヤエリ(@yaesuri_man)
普段のお客様との会話の中でよく話題に出るこのテーマ。
技術畑ではないものの、長らく現場の実務に携わってきた視点は喜ばれることが多いです。
当記事の対象者
- 「AI」「人工知能」が何かよくわからない文系卒
- 数学や統計の勉強をしたことが無い文系卒
- 難しい本を読む時間がない文系卒
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの
まずはこれ。超定番の「人工知能は人間を超えるか」。
国内人工知能研究の第一人者、東大の松尾先生 @ymatsuoの著書です。
「そもそも、人工知能とは何か」という問いや、第一次AIブームから現在までの歴史、話題の技術に至るまでを、誰でも分かりやすい平易な内容で書かれています。
とりあえずこの一冊を読めば、まずは一般的な会話について行くことが可能。
かつ、しっかり理解すれば知らない人に解説することも可能なります。
なお、Amazon audibleに登録すると、30日無料体験が付いてきますので、無料体験中に読み終えて解約するというズルイ手も使えてしまいます。
文系AI人材になる: 統計・プログラム知識は不要
ZOZOテクノロジーズの野口竜司さん @noguryuの書籍です。
書籍名にもある通り、統計やプログラムの知識が全く無い営業マンでも理解できる平易な内容で解説された良書です。
AI社会で職を失わないためのポイントや、文系AI人材になるためのステップ、実際にAIを活用する実企業の事例が45個も掲載されています。
更に面白いのは、「AIの基本は丸暗記で済ます」と割り切っている点。
AIプロジェクトでよく出てくる以下のような専門用語について、ざっと理解できるように解説されています。
- 学習と予測
- 教師あり学習と教師なし学習
- 目的変数と説明変数
- アルゴリズム
- 過学習
- アノテーション
- 時系列モデル
- データ前処理
- PoC
- ニューラルネットワーク
- 正解率・再現率・適合率
- AUC
この本を読めば、これらの用語について全く知らないお客さんにも簡単に説明できるようになるはずです。
いちばんやさしいAI〈人工知能〉超入門
AI研究科であり、現在はNTTドコモに在籍されている、大西可奈子さん @WHotChocolateの著書です。
「いちばんやさしい」とある通り、専門用語についてかなり噛み砕いて書かれていますので、AI全体についてざっと理解したい方におすすめの内容です。
同じ解説が繰り返し出てくるところもポイント。
分かりにくい用語であっても、何度も読めば自然と内容が頭に入ってきます。
「AI用語について質問された時に、専門用語を使わずにざっと説明したい」
というような営業マンにもおすすめです。
マンガでわかる! 人工知能 AIは人間に何をもたらすのか
初めに紹介した「人工知能は人間を超えるか」の著者である東大の松尾豊先生が監修した本です。
男女二人の若者が人工知能を研究している方を訪ね、未来都市を訪問するストーリー。
人工知能の定義や歴史、現状と未来について説明してくれています。
マンガの部分と文章による解説の二本立てで、AIの概要についてざっと理解することができます。
マンガでわかる人工知能
一つ前の本と似た名前ですが、こちらはリクルート、ぴあなどを経て独立された、藤木俊明さん @fujiki_toshiaki の著書。
AI関連プロジェクトを担当することになった中堅出版社勤めの主人公。AI研究者の兄の協力を得ながら案件を進めていきます。
漫画のストーリーでAIについて解説後、文章で補足するという流れ。
「理解している部分は漫画のみ読み、理解が不足している部分は文章をしっかり読む」といった取捨選択も可能。
著者の藤木さんはAI研究者ではないようですが、その分平易な文章で書かれており、おすすめです。
ちなみにこの本、kindle unlimitedに登録すれば無料で読めてしまいます。
初回30日は無料なので、無料期間中に読み終えてしまい解約する、なんていうズルイこともできてしまいます(笑)
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G検定公式テキスト
と、ここで突然「G検定」という資格の公式テキストが出てきます。
「G検定」は、東大の松尾先生が座長を務める「日本ディープラーニング協会」が主催している資格。
人工知能関連資格の入門編といった感じです。
資格取得を目指す人以外でも、この本を通しで読めば、人工知能の歴史や最近のトレンドなど、一通りを理解することが可能。
ここまでに紹介した本だけでは物足りない人向けです。
番外編
AI(人工知能)を理解するためではなく、AI関連の会話のネタとして有効なものもまとめてみます。
上記の書籍でざっと理解をした後に読むと良いでしょう。
AI vs. 教科書が読めない子どもたち
かなり有名な本なので読んだことのある方も多いはず。
2011年から実施されたプロジェクト「ロボットは東大に入れるか」で有名な新井紀子さん @noricoco の著書です。
東京大学に入るための試験を解くロボット「東ロボくん」の開発過程で浮き彫りになった「文字を理解していない」子供達への日本教育への警鐘。
- 東京大学に入るロボはできなかった(が、ほとんどの私学には合格可能)
- 「では、具体的にどう教育すれば良いか?」までの結論に至れなかった
という点は残念ですが、独自アンケートが沢山掲載されている、話題性抜群の一冊です。
われ敗れたり - コンピュータ棋戦のすべてを語る
2012年、今は亡き日本将棋連盟会長の米長邦雄永世棋聖が、富士通研究所の研究員である伊藤英紀さんが開発した将棋ソフト「ボンクラーズ」と闘った際の記録。
この本は人工知能の解説本ではありません。
米長棋聖がどのような思いでこの対局に臨んだか?
研究に研究を重ねた初手「6二玉」。
対局前に奥様に言われた言葉「(現役時代と違い)愛人のいない今のあなたは勝負に勝てない」。
米長棋聖は対局の年の暮れにお亡くなりになりましたが、恐らくご自身の寿命が長くないことを意識して執筆されたものと思われます。
勝負の凄みと面白さが凝縮されている名作です。
超AI入門―ディープラーニングはどこまで進化するのか
最後は(最後も)東大の松尾先生の著書「超AI入門―ディープラーニングはどこまで進化するのか」です。
NHK Eテレで放送された教養番組「人間ってナンだ? 超AI入門」の制作班との共著になります。
AIの仕組みや可能性について
- AIと人間の間で会話は成立するか
- 脳とAIの違いは何か
- AIは芸術作品を生み出せるか
といった観点から優しく解説し、最後は人間の認知の本質、「人間とは何か」という問いに迫ります。
(本当は番組を見てから読むと面白いのですが、残念ながら終了してしまいました)
文系がAI(人工知能)をざっと理解するためにおすすめの本6+3選 まとめ
今や新聞やテレビで見ない日は無いくらい流行っている、「AI(人工知能)」。
但し、この手のバズワードは正確に理解しておかないと会話について行けないばかりか、ビジネスの場で恥をかくことになってしまいます。
まずは上記の書籍でざっと概要を理解することをおすすめします。
「営業とAI」に関する記事は以下にまとめています。
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