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パワハラ・セクハラへの現実的な対処法 段階を踏む
昨今、やっとパワハラやセクハラの重大性が認知されるようになり、ニュースなどでも話題に上がるようになってきました。
一方でネットでパワハラやセクハラというキーワードを検索すると、
コンプライアンス窓口に通報する!
労働基準監督署に通報する!
転職する!
というような、極端な手段を推奨する記事をよく見かけます。
極論としてはそうかもしれませんが、パワハラ・セクハラをする職場の相手も、何かの縁で一緒に仕事をするようになった仲間です。
いきなり会社を敵に回したり転職を考えるのは個人にとってもリスクになりますので、できれば穏便に済ませたいですよね。
当記事では、パワハラ・セクハラを受けた時の現実的な対処法を記載しています。
ポイント
いきなり極端な手段に出るのではなく、段階を踏もう
その1.証拠を残す
第三者から見て、パワハラ・セクハラを受けている事が客観的に分かるように、証拠を残すのが良いと思います。
メールは削除せず、全て残しておく
メールのような形に残る手段でパワハラ・セクハラをする人はいないと思いますが、仮にそういうメールを受け取った場合は、メールは削除せず残しておきましょう。
あまりメールを削除する人はいないと思いますが、ビジネスメールは、パワハラ・セクハラに関係無く全て残しておくのが得策です。
上手くいった仕事を再現させるために、
- あの時、あの人はあんなメールを送っていたな
- 確か、あの人の言い回し、表現は良かったな
というように、後から使える事があるからです。
自分から相手に送るメールについても、BCCに自分を入れておき、残しておくようにしましょう。
会議室での会話は、ボイスレコーダーで録音しておく
会議室のような閉ざされた空間で1対1になった場合は、携帯のボイスレコーダーで会話を録音しておきましょう。
最近はスマホの標準アプリでも高性能なボイスレコーダーがインストールされています。
個人的なお勧めは、「Voice Recorder」です。
録音品質はもちろんのこと、再生時に「5秒戻る」「5秒進む」というようなボタンもあり、使い勝手が良いです。
いつどんな状況になるか分かりませんので、これらをインストールしておくことをお勧めします。
最低限、メモ書きで残しておく
メモ書きも内容によっては客観的な証拠として認定される可能性があります。
その際に重要なのは、何を言われたかだけでなく、言われた日時(年月日・時分)も記録しておくことです。
年月日だけでなく「時・分」まで記録しておくこと。
「分」まで記録しておけば、第三者から見た説得力が高まります。
まずは形に残す事から
その2.証拠を残していることを、第三者から匂わせる
メール、音声、メモ書き等で証拠を残したら、それを持ってコンプライアンス窓口や労働基準監督署に駆け込む!
・・・のではなく、まずは証拠を残している事を相手に匂わせ、けん制しましょう。
相手に直接言うのも良いですが、それではカドが立ちますので、仲の良い同僚や先輩など、第三者からそれとなく伝えてもらうのが良いと思います。
●●さん(貴方)、××さん(セクハラ・パワハラマン)との会話、記録に残しているらしいですよ
世間一般でこれだけパワハラやセクハラが問題となっている昨今、大抵の人はこれを言われたら自分の行動を少し考えるようになると思います。
これで相手がパワハラ・セクハラを辞めてくれれば、多少のわだかまりは残るものの、まずは問題クリアとなります。
身近な第三者を通じて、記録していることを匂わせる
その3.証拠を残していることを、更に周囲の人間に伝える
相手がごく普通のサラリーマンである場合は、通常は前段の「その2」だけで収まるケースが多いと思います。
一方それでも収まらない場合は、以下のような人々にこの事実を伝え、仲間を増やします。
- パワハラ・セクハラしている人と同意役職の人(できれば他部署の人)
- パワハラ・セクハラしている人の上司
そうすることによって
- ●●さん(貴方)がセクハラの証拠を掴んでいるらしい
- 他部署に話が知れ渡るなど、問題が大きくなっているらしい
という事を、パワハラ・セクハラしている人へ、間接的に伝えることができます。
通常、同部署のメンバーは、相手が貴方にパワハラ・セクハラを働いているという事にうすうす勘づいていたとしても、もめ事には首を突っ込みたくないというサラリーマン心理が働きます。
それと比較し他部署の方は、同部署より利害が及びにくいですから、貴方が期待する行動を起こしてくれるかもしれません。
また後々人事部とのやり取りが開始される際に、なるべく多くの社員がこの事実を知っていた方が貴方に有利に働きます。
一方で、パワハラ・セクハラをしている人の、その上の上司に訴えかける、という方法もあります。
しかし多くの場合その上司もサラリーマンで保身が働きますから、効果的な施策は打ってもらえないかもしれません。
言わないよりはマシという程度です。
他部署のメンバーなど、利害の薄い第三者に伝えて仲間を増やす&本人に話が行くようにする
その4.それでも改善しない場合には、最後の手段
ここまで来てダメなら、いよいよネットに載っているような最後の手段に出るしか無いと思います。
最後の手段
- コンプライアンス窓口に通報する
- 役員に報告する
- 労働基準監督署に通報する
- 転職する
但しこれらを行い、パワハラ・セクハラをしてくる人の行動が改まったとしても、会社全体としては良い事ですが、残念ながら貴方の職場内での見られ方は悪い方向に触れる可能性が高いです。
周囲からの見られ方
- コンプライアンス窓口に通報した人
- 役員に直接直訴した人
- 労働基準監督署に通報した人
本当に我慢できず、段階を踏むこともできないといった場合は、上記のような最終手段もありますが、その場合でも最低限転職先だけは確保しておくようにしましょう。
不遇な立場に置かれた状態で急に転職活動を行ったとしても、良い条件の会社に就職できる可能性は低いからです。
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